ウエディングプランナーは華やかで魅力的な仕事に思えるけど、どのくらい大変なんだろう?
激務だとよく聞くし、実際のところどうなんだろう。
結論から言って、ウエディングプランナーは決して華やかではありません!!どちらかといえば裏方で、苦労の絶えない激務です。
私は新卒で結婚式場に就職し、ウエディングプランナーとして約3年働いていました。もちろんやりがいは他の職業に劣らないほど大きいですが、それ以上に大変なことが多かったです。
ウエディングプランナーと聞くと、「華やかでたくさんの人に喜んでもらえるやりがいのある仕事」というイメージの方が多いと思います。私もそうでした。
ですが一方で「ブライダル業はブラックだ、離職率が高い」と耳にすることがあります。
一体何がそんなに大変なのか、私の経験をもとにウエディングプランナーが激務と言われる理由をご説明します!
ウエディングプランナーになって大変だったこと
責任の重さ 失敗が許されないプレッシャー
結婚式は皆さんもお分かりの通りかなりの大金を使います。
同じく大金を使うにしても車などの物を買う事と違って、結婚式は思い出や感動など形のないものを残す2〜3時間のためにその大金を使います。
さらにその人たちにとっての結婚式は一生に一度です。何かあっても、物を買う時と同じように返品したり交換したり、やり直しはききません。
そう考えるとプレッシャーがエグいです。笑
失敗は許されないんだという責任の重さにいつも押し潰されそうでした。
どんなに確認したところで、結婚式の前日は心配でぐっすり寝られなかったです。
休みの日でも、仕事のことを考えて心配になることが多く全く気が休まらない日も多かったです。
なんだか精神的に身を削られて寿命が縮んでるんじゃないかと本気で考えたりしていました。。。笑
勤務時間が長すぎる
比較的結婚式が少ない夏や冬は定時で帰れますが、時期によって本当に激務が続きます。。。
当時は昼食をとる時間も無いですし時間に追われすぎてトイレに行くことも忘れ、本当に限界が来た時にその日1回もトイレに行ってなかったことに気づくことがよくありました。笑
特に土日は本当にキツかったです。
例えば担当の結婚式が1日に2回ある日の予定はこんな感じです。↓
時刻 | 内容 |
6:30〜 | 1件目の結婚式の新郎新婦が来館、お支度開始 |
9:30〜 | 1件目の挙式・披露宴スタート |
11:30〜 | 2件目の結婚式の新郎新婦が来館、お支度開始 |
12:30〜 | 1件目のおひらき(※披露宴終了)、片付け、新郎新婦お見送り |
14:30〜 | 2件目の挙式・披露宴スタート |
17:30〜 | 2件目のおひらき、片付け、新郎新婦お見送り |
19:00〜 | 担当のお客様と打ち合わせ、もしくは翌日の結婚式準備 |
説明すると納まらないのでかなりザックリ書きましたが、この中にプランナーがやる仕事が
信じられないほど詰まってます😅💦
1日に担当の結婚式が2件あると、1件目の途中でもう1組の新郎新婦様が来館します。私が働いていた式場では基本的に挙式から披露宴まで担当プランナーはずっと付き添います。なのでこの場合は隙を見て抜け出し、次の新郎新婦様のところに様子を見に行ったりしていました。
自分がもう1人居て欲しいと何度願ったことか、、、
今考えてもよくやっていたなという気持ちになります。
ちなみに結婚式のない土日は打ち合わせで予定がみっちり埋まります。打ち合わせはだいたい1回につき2時間〜3時間程かかり4〜5組やるともうクタクタでした。
平日はあまりバタバタはしませんが、新郎新婦様が仕事終わりの夕方から夜にかけて打ち合わせに来ることも多かったので結局帰りが遅くなることがありました。
また、昼間は土日に打ち合わせをして溜まった見積もり作成や発注などの事務処理や会議に追われていました。
休みが少ない
私が勤めていた会社は年間休日が約92日でした。やりたい職業に就けるならしょうがないと思い就職活動の時にはそこまで気にしていなかったのですが、実際本当にキツかったです。
土日祝日は基本的に休めません。休めたとしても1〜2月などのオフシーズンのみ。
例え自分の担当の結婚式がなかったとしてもその日の結婚式のフォローや、先程もお伝えしたように新郎新婦様との打ち合わせが入ります。土日休みの新郎新婦様が多いため打ち合わせが土日に集中することも多くとにかく1日中てんやわんやしてました。
忙しい時期は仕事が終わらないため、やむを得ず自らの判断で10連勤以上したこともありました。
連休も取りづらいのでまとまった休みも少なかったです。1日休みなんてあっという間に終わってしまうため、しっかりリフレッシュできていないうちにまた仕事という感じでした。
ノルマがあった
会社によって違うと思いますが、私の働いていた会社ではノルマがありました。新規の契約につなげるためのノルマでした。
会社や上司にそこまで追い込まれることは無かったですが、衣装スタッフや調理スタッフなど全ての社員にあるノルマだったのでそれぞれ担当業務をこなしながらの営業活動が大変でした。
このノルマが原因で会社を辞める人もたくさんいました。
クレームで落ち込む
結婚式には大金がかかります。当然ですがその分新郎新婦様も妥協はしないので少しのことでもクレームにつながってしまいます。
特に「言った言わない」の証拠の無いことでギクシャクしてしまうクレームは多いです。
例えば新郎新婦のお父様が衣装を当日家で着てくるのか、式場に到着後に着替えるのかを確認するのですが、それによって家で着てくる場合は前日にスタッフが衣装を自宅にお届けしています。
私は新婦様から式場に到着してから着替えると聞いていたのですが、前日の夕方新婦様から「父の衣装が届いていない」と連絡があり、新婦様から「前の日に家に届けて欲しいと言った」と言われました。
実際は書面で「式場で着る」という項目に◯をつけてお渡しもしていました。ですが書類が多く見落としやすいのでお客様は実際ちゃんと目を通していないことが多いです。最終確認の打ち合わせでも確認していたつもりでしたがこのようなことになったことがありました。
結局お父様には式場に到着してから着替えてもらうということで納得していただきました。
このようになんとかできることならまだいいのですが、中には取り返しのつかないこともたくさんあります。打ち合わせ、結婚式当日、式が終わって数日後と、クレームはいつ起きるかわからないので常に気を緩めることができません。
「こう言っていたのになっていなかった」「言われたことと違う」と言われると誠意を持って謝罪するしかありません。
そして何より辛かったのは一生に一度の結婚式でお客様に心残りや不満や怒りを残してしまったということです。
本来幸せなことなのに、クレームによってお客様に嫌な思いや悲しい思いさせてしまったことが申し訳なくて自分を責め、かなり落ち込んでしまいます。
プランナーはどんなことがあっても立ち直れる、ポジティブですぐに切り替えられる人、芯の強い人が向いていると感じます。
女性が多いので人間関係が…
ブライダル業界は女性が多く、私が働いていた会社では高卒も採用していたため1番若くて18歳から20代、30代、40代、50代と幅広い年齢層の女性社員がいました。
ブライダル業界はここまでお話しさせていただいたとおり、大変な激務だったため離職率が高く社員の入れ替わりが激しかったです。
そのため、離職せず残って働き続けている30代〜50代の女性社員の方達はそれだけ度胸や根性のある方というかなんというか、悪く言うと気の強い方が本当に多かったです。笑
私はビビリで臆病なタイプなので、その人たちとの人間関係が辛く、そこにさらに激務が合わさりさすがに限界が来るとトイレで泣いた時もありました。
逆に私とタイプの違うメンタルが強くて先輩に甘え上手な同僚は上手くこなしてそんな先輩方ともうまくやっていて、とても尊敬していました。
ただその子自身も気が強く、自分に自信があるタイプだったので、基本的に大体の方は人間関係に悩むと思います。
人間関係の大変さはどの業界でもありますが、「ブライダル業界は特に」と思っていた方が良さそうです。
給料が少ない
田舎の会社だったこともあると思いますが、給料が低かったです。年2回ボーナスは出ますが1回につき1桁でした。仕事内容、勤務時間を考えるとあまりにも少ないです。
もちろん給料は会社によって違うため一概には言えませんが、ブライダル業界はブラック企業とよく言われているため他にも給料が見合っていない会社は少なくないと思います。
仕事でやりがいを感じる瞬間があっても、給料明細を見る度に「どんなに頑張ってもこれだけなのか」とモチベーションが下がっていました。
常に人が足りていない
ブライダル業界は離職率が高いため社員の入れ替わりが多く、人が足りていない状況が当たり前でした。そうなると当然それぞれの仕事が増え激務の日々。それに耐えきれずまた誰かが辞める。その繰り返しでした。
まとめ
私もそうでしたが、「華やかで憧れる」「人の幸せに寄り添える素敵な仕事」と漠然と良いイメージばかりを持っている方はもう一度よく考えてみていただきたいです。
表では華やかに見える分、地味で目立たない裏方の仕事の方が多く苦労する仕事です。
但し、やりがいや達成感、喜びも得ることができます。実際に私は挫折し転職を決めましたが、ウエディンングプランナーを経験できて本当に良かったと思っています。得たものがたくさんあったからです。
今回の記事を読み、それでもやっぱり興味がある、やってみたいと言う方は是非こちらの記事も読んでみてください✨
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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